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生産者紹介

【花巻市上似内】 菅原毅さん、彩花さん

ミニトマト生産者

花巻市農村青年クラブ

ミニトマトとビニールハウス
訪問したのは8月でちょうど収穫のタイミング。お二人に収穫の様子を見せていただいた。
ミニトマトの実は傷みやすいので、収穫は1個ずつ丁寧に手で摘みとっていく。ヘタごと取らないと出荷規格に合わないので、集中力が必要だ。夏日の暑さにくわえ、風を通さないハウスの中は蒸し風呂のような暑さだ。この過酷さに耐えながら、コンテナに美しく赤色に輝くミニトマトが集められていく。

ミニトマトはビニールハウス5棟で栽培している。3つは春、2つは夏に収穫と時期を分け、その分長く出荷できるよう工夫している。
収穫量はハウス1棟から約1トンを目標にしている。初年度のため、この収穫量を基準に、少しずつ増やしていく予定だ。

今回は3つの品種を試した。そのうちプレミアムルビーという品種がうまく栽培できたため、来年はこの品種を中心にしていくつもりだ。プレミアムルビーは色つやが良く、酸味より甘みが強い。
純粋に外で働くといいな
毅さんの実家は花巻のコメ農家。子供のころ夏休みに田植えの手伝いをした。「純粋に外で働くといいな。」と農業への関心は昔から持っていた。その気持ちは野菜づくりへ向かっていく。
学校卒業後いったん就職したが、農業への気持ちが上回り脱サラ。その後盛岡にある農家で2年間みっちり農業の研修を受けた。
研修先の農家はいろいろな作物を手掛けており、その中からミニトマト栽培を気に入って極めようと勉強した。
地元の花巻へ戻ってミニトマトをつくろうと土地を探した。人づてに探し続け、ビニールハウスを貸してくれる農家さんを見つけることができた。
このビニールハウスは、自動で水を畑に運ぶ潅水設備などミニトマトづくりに必要なものが揃っている。さらに、すぐそばの農地でミニトマトづくりの先輩農家がおり、アドバイスをもらったりと、新人農家が農業を始めるにはもってこいの場所だ。
同じ花巻と言っても、今ミニトマトづくりをしているこの農地は別の土地であるため、菅原さんはよそ者と言ってもいい。しかし先輩農家がいることで孤独にならず、常に工夫しながら野菜作りに集中できるのだ。
また奥様の彩花さんの存在も大きい。会社をやめ盛岡へ研修をしたときも、研修後に花巻へ戻った時も一緒にいてくれた。現在も栽培のサポートや経理関係を彩花さんが行い、毅さんを支えている。
ミニトマトづくりで花巻の一番に
研修で分かっていたつもりでも、実際にやってみるとうまくいかないことも多かった。例えば苗と苗の幅。今年は研修で習った幅で植えたが、密集しすぎて風の通り等がうまくいかなかった。この反省点を次に活かし、来年はもっとおいしいミニトマトができることだろう。

菅原さんの今の目標は、ミニトマトで花巻で一番につくれる農家になることだ。野菜作りに集中できる環境と、改善に取り組み続けるまじめさ、パートナーにも恵まれ、目標のための条件に恵まれている。うぬぼれではない確かな自信を感じた。

これからお二人で、どんなすばらしい野菜をつくってくれるのか、今後がとても楽しみだ。