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生産者紹介

【花巻市石鳥谷】 伊藤邦彦さん

ピーマン生産者

花巻市農村青年クラブ

ピーマンづくりのビニールハウス
 秋晴れのある日、1年ぶりに伊藤邦彦さんのビニールハウスを訪れた。2年前まではナス畑だった場所は、昔からピーマンハウスだったようにすっかり変わっていた。  
 青々としたピーマンの枝木が生い茂ったハウスに、収穫を迎えたピーマンがたくさん実っている。
 収穫は11月半ばまで続く。取り終わりの時期は霜がおりるまで。一気に寒くなると枯れてしまうので、それまでが勝負だ。
暑さ寒さへの対策
 今年は天気が不安定で、暑さ寒さが滅茶苦茶だった。ピーマンづくりは4月にハウスに苗植えを行う。4月は季節外れの寒さだったので、ピーマンを守るためにハウス内に二重カーテンを張って保温した。5月は逆に暑くなる時期があり、今度は暑さから守るため遮光カーテンを工夫し張って、ハウス内の温度を調整した。
 気の抜けない気温が続いたが、こまめに管理することで、今年の収量を昨年並みに維持することができた。苦労した分、大きな経験になったようだ。
赤いネット
 新たに行った大きな工夫は、ハウスの両サイドに張られた赤いネットだ。遮光用に使える上、ネット表面のすき間が細かいため、虫の侵入を防ぐことができる。
 ハウスに虫が入ると、ピーマンを黒く変色させたり、卵を生まれて出荷できなくなってしまい、薬剤散布の回数を増やさざるをえない。
 しかし、この赤いネットがそれらの侵入を防ぐことで、薬剤散布の回数が通常だと10回くらい行うところ、3回の散布のみで済み、回数を劇的に減らすことができた。
 今は収穫の終盤。忙しい中丁寧にピーマンのことを教えていただいた。その場で新鮮でみずみずしいピーマンをいただきビニールハウスをあとにした。