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生産者紹介
【花巻市石鳥谷町】
三又明美さん
サツマイモ生産者

- 自然と向き合う農業のこだわり
- 今年のサツマイモは豊作で、十分な収穫量を得ることができました。今季サツマイモづくりにとって良好な環境だったことが大きいですが、それだけでなく、三又さんが試行錯誤を繰り返しながら行ってきた栽培方法が実を結んだ結果でもあります。
例えば畑へのマルチの設置。マルチは、土壌を覆うシートのことで、これを畑に敷くことで地温を高めることができます。
今までは手作業で行っていたのをマルチャーと言う機械を使いマルチを設置しました。そうすることでマルチのなかの土壌を、ふわふわな土ではなくパンパンに詰めた状態にできます。この手法を取り入れることで、サツマイモの根がしっかりと張りやすくなるため、収穫量や品質の向上につながります。
三又さんの畑では、「シルクスイート」を主力品種としながら、その他にも「紅天使」や「すずほっくり」など複数の品種を栽培しています。しかし、苗作りや品種選びには試行錯誤もあり、特に昨年は苗が小粒しか育たず、計画通りの収穫が難しかったそうです。毎年の課題を前向きに捉え、土壌改良や栽培技術の向上に努めています。
- 無農薬への挑戦と地元に根ざした販売活動
- 三又さんは無農薬栽培にも力を入れています。その背景には、子どもたちにも安心して食べてもらいたいという想いが込められています。品質の確かさから、学校給食の食材としても活用されています。三又さんのサツマイモが地域でいかに信用されているか、が伺えます。
「べジチュ」では、焼き芋だけでなく、冷やし焼き芋や干し芋といった新しい商品も販売されています。特に冷やし焼き芋は、焼き上げた芋を真空パックにして保存し、冷やしたままで楽しむことができます。このような商品は地元のお客様だけでなく、観光客にも好評です。
さらに、道の駅などでの販売も積極的に展開中です。地元の「道の駅 石鳥谷」に出張販売に出向き、地元住民や観光客が立ち寄り賑わいを見せています。また、オンライン産直サービス「ポケマル」への出品も視野に入れており、販路を着実に広げています。
- 地域と共に育む未来
- 「べジチュ」の成功は、地域との密接なつながりがあってこそ。焼き芋を購入するために訪れる地元の人々との交流を楽しみながら、三又さんはその輪を広げ続けています。また、焼き芋屋としての活動だけでなく、地域イベントへの出店など、多方面で地域貢献も行っています。
三又さんの取り組みは、単なるサツマイモ農家にとどまらず、地元の活性化や農業の魅力を広める重要な役割を果たしています。
- 農業の未来への展望
- 今後は、小さな芋を活用した新商品開発や、焼き芋以外の加工食品への展開も考えているとのこと。特に、小粒の芋や大きすぎる芋など、規格外品を無駄にしない工夫を模索しています。こうした挑戦は、持続可能な農業の一環として注目されています。
農業者として地域に貢献する三又さんの活動は、私たちに農業の可能性と大切さを教えてくれます。焼き芋屋「べジチュ」の焼き芋を一口食べれば、そこに込められた想いを感じ取れることでしょう。