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生産者紹介
しいたけ生産者
【花巻市葛】阿部貴広さん
およそ1年ぶりにしいたけ農家の阿部さんのもとを訪れた。4月から各宿で使うしいたけの生育状況を見るためだ。
「ごぶさたしてました。」柔和な人懐こい笑顔で阿部さんが迎えてくれた。

雪下にんじん生産者
【花巻市似内】照井健二さん
交通量の多い県道から脇道へ入り少し進むと、雪に覆われた農道が続いている。ここから先は徒歩だ。
雪道は人一人通れるように除雪されている。生産者の照井さんが除雪したのだろう。これだけでも一苦労で真冬の農業の大変さを感じる。
少し歩くと、数棟のビニールハウスが立ち並んでいる。これも照井さんの野菜栽培ハウスだ。照井さんは多種多様な作物をつくっている。雪下にんじんをはじめ、キャベツ、じゃがいも、かんじめほうれんそう、アスパラ、ピーマン、パプリカ等だ。照井さん本人にお会いすると物静かで飄々とした印象だが、農家として非常にエネルギッシュでアクティブな面が伺える。

菊芋生産者
【花巻市西宮野目】昆真喜子さん
昆さんは農業法人「有限会社夢農業新屋農園」の代表だ。お父さんが家業である農家を法人化し、昆さんがそれを引き継いだ。ご両親と昆さんの3人での家族経営だが、定時を決めるなど企業組織としてルールを整理し、農業経営を行っている。
菊芋の他、米やヤーコンなどを栽培している。さらに地元の生産者仲間と組み、自分たちの野菜をつかった加工品を製造、販売している。

長ネギ生産者
【花巻市石鳥谷】三又明美さん
三又さんの実家は農家。しかし選んだ職業は幼稚園の先生だった。出産を機に一度仕事から離れていたところ、偶然イチゴ農家さんが募集していたパートに興味を持ち応募。そこは観光農園をやっており、お客さんの喜ぶ姿を見てやりがいを感じて、
「なんかおもしろいな、こんな世界あるんだ。」
と心を動かされ、就農を決めた。

じゃがいも生産者
【花巻市葛】大菅智和さん
「じゃがいもの芋ほりを見られますよ。」
農家の大菅さんからお誘いをいただき、興味芯々で伺った。主要道路から離れた農道の奥、林の裏側に広がる青々とした原っぱ。一見するとここがじゃがいも畑とは分からない。草が多いのは農薬を使わず栽培しているためだ。大菅さんは芋ほり機をつけたトラクターを駆り、畑のなかを進んでいく。ほり起こされたじゃがいもが次々現れる。ここは大小さまざまなじゃがいもが姿を現す豊かな土壌だった。

ピーマン生産者
【花巻市石鳥谷町】伊藤邦彦さん
伊藤さんは10年ほど手掛けていたナスと水田の栽培を縮小し、昨年12月にビニールハウスをたて、そこで新たにピーマン栽培をはじめた。
ナスからピーマンへ。当初は栽培方法の違いに戸惑いもあった。例えば葉っぱの管理。ナスもピーマンも次々はえてくる葉っぱの処理が野菜づくりのポイントの一つだ。ナスの場合は、下に生える葉っぱはこまめに取るのが良しとされるが、ピーマンは光合成をして栄養をつくらせるため葉っぱを残しておき、8月くらいに風の通りをよくするのに一気に取るようにする。

アスパラガス生産者
【花巻市中根子】農業生産法人 中根子さん
おいしいアスパラはみずみずしく、まっすぐ直立した美しさがある。この2つを備えたアスパラをどうつくるのか?
元は水田であった土地なため、畑の脇を通る用水路から水を畑に引き入れる設備が整っている。水不足となったら水を引き入れ、一時的に畑を水浸しにすることで水不足を解決している。
次はまっすぐとした形の美しさだ。アスパラが曲がってしまうのは水不足が原因の一つとしてあげられる。また土の中に石があると、アスパラは曲がったまま成長してしまうので、こまめに石を取り除くことも大切だ。
さらに虫の被害に病気が怖い。特に雨水が地上で跳ね返りアスパラに当たると茎枯れを起こす原因になる。そのため雨の跳ね返りを軽減するクッション代わりにもみ殻を畑に撒いて予防している。
収穫とこまめな草取り、そして防除と美しいアスパラのためにスタッフみなで協力している。

しいたけ生産者
【花巻市葛】阿部貴広さん
仕事場であるビニールハウスへ案内してもらった。奥行18間ある大きなハウスで、入り口3軒分は作業スペースとして使い、奥の15間でしいたけを栽培している。
しいたけ菌が活発に動くのは22~3度。わずか2度暑かっただけで動かなくなる。22~3度を1週間ほど維持し菌を活発に動かし、しいたけの芽が中でつくられるのを待つ。そして一気に冷やしたり衝撃を与えることで芽が出てくる。
阿部さんは以前、複数の品種のしいたけを栽培していたが、今は肉厚で長く収穫できる品種1つのみを栽培している。たいへん好評で、阿部さんのお宅に直接買いに来るお客さんもいるほどだ。

寒じめほうれん草生産者
【花巻市似内】照井健二さん
複数のハウスが立ち並ぶ中、目当ての寒じめほうれんそうは2つのハウスで栽培されている。ハウスの広さは間口4間×奥行19間。その中に20列くらいの寒じめほうれんそうがきれいに並んで栽培されている採れたての寒じめほうれんそうをいただいた。口にすると苦みが無くとても食べやすい。
冬の寒さによって野菜の甘みが増すことは昔から知られていた。寒さで凍らないように野菜は糖分を蓄える性質があるからだ。この性質をうまく使うため、あえて冬に栽培しているのが寒じめほうれんそうだ。
水管理は大変だが、一方で草があまり生えないので草取りの手間はあまりかからない。どんな土地にも特徴があり、土と野菜の相性を考え、確実に収量を確保するための積み重ねが大切だ。

白菜生産者
【花巻市葛】渕澤秀峰さん
大きく立派に育った白菜がきれいに整列している。今朝から降った雪が白菜畑にところどころ残っており、陽光にきらきらと輝いて美しい。
素人目にはどれも立派に見えるが、虫に食われたり、育ちすぎて割れたりして、出荷できないものもある。淵沢さんに促され、別の白菜の頭を押してみると、中が空洞のように手ごたえが無い。これは白菜に芯が入ってない状態だ。
白菜、大根、きゃべつは家庭菜園で秋の定番。今年は家庭菜園での栽培状況もいい。そのため今、直販などに白菜を出してもなかなか売れない。もっと雪が降り、寒さが厳しくなると家庭菜園の人たちは畑に入らなくなる。それを待ってから売りに出す。農家のステージはこれからだ。
白菜は霜にあたることで甘さが増す。淵沢さんは、自分の野菜がお店でどう料理されているか、高い関心をもっている。出荷して終わりではなく、現場の声を聞き、作るものを変えている。お皿の上を想像して、自分の野菜の役割を考えているのだ。

花巻市農村青年クラブ連絡協議会とは、岩手県の若手の農業者が運営する団体です。
クラブ員の圃場巡回や県内外の先進的な農業団体・施設などでの研修を通じて農業のスキルアップに繋げています。
また、各地域振興へも寄与するため、催し物などで農産物の販売などを行い地域住民との交流を深めています。

近年は、猛暑や豪雨・干ばつ、資材高騰などによって農業を続けるのが難しい状況にあります。
そんな逆風の中、美味しい農作物を作って届けたいという思いで農業に挑戦している人達の集まりが花巻市農村青年クラブです。
私たちクラブ員が丹精込めて作っている農作物を、朝ごはんの一品として美味しく料理してもらえるのが嬉しく思います。
是非召し上がっていただいて、食を通してさらに花巻の魅力を感じていただけると幸いです。
会長 菅原毅