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生産者紹介
おでん大根生産者
【花巻市葛】渕澤秀峰さん
2アールほどの広さの畑に案内されると、そこには曲がったり、割れた大根が目に付いた。おでん大根は、通常の大根に比べて、水分が多く柔らかい。そのため強風で曲がりやすく、割れやすいのだそうだ。
実際におでん大根を土から抜いてもらった。淵澤さんがうっと力をこめ、土からおでん大根を掘り起こす。3kgはあるだろう大きく立派な大根が姿をあらわした。
もっと寒くなり畑に霜がおりる。するとさらに甘くなる。おでん大根の上から半分は薄く皮がむけるような状態になり、まるで梨みたいになるそうだ。
淵澤さんの畑は北上川のすぐそばにある。川近くの土地は、川の氾濫によって水中に含まれている色々な栄養が土壌に運ばれてくるため、豊かで肥えた土地である場合が多い。淵澤さんの畑もそんな川の恵みを受けている。

ピーマン生産者
【花巻市石鳥谷町】中村和哉さん
このピーマン畑は複数ある畑のひとつ。野菜栽培のために借りた土地だ。この風通しの良さがピーマン栽培には重要だ。風が吹くため病害虫が発生しにくい。
この土地を借りたのは風通しの良さに加え、地下水のくみ上げポンプがすぐに使えたのも大きかった。ピーマンは肥料と水やりの手間がかかるが、ここなら水やりの負担を減らして栽培することができる。畑にホースを設置し、水と液肥をホースを通してまんべんなく水やりする。
中村さんにはいくつかのアイディアがある。その一つは惣菜の販売店だ。野菜を調理、加工して新鮮な惣菜にしてだす小さなお店。そこで規格外の野菜を扱えれば、廃棄を減らせる。
中村さんの実家は代々続く農家だ。ただすぐに家業を継いだわけでなく、はじめは自衛隊へ入隊した。3年間の自衛隊での生活。生きることは食べることであって、中村さんの中で実家の農業がつながっていった。

なす生産者
【花巻市石鳥谷町】伊藤邦彦さん
伊藤さんのナスは皮が薄いので、調理しやすく食べやすい。柔らかく実がしっかりしているので、色々な料理に応用できるという特徴がある。
栄養が葉っぱに行き過ぎないよう余分な葉っぱを刈り、木の勢いを抑える。また一方で、葉っぱを刈りすぎると実に栄養が集まりすぎて、きれいな形になりにくい。木と実のバランスを考えて、木の勢いをコントロールするのが剪定作業だ。これには今まで培った経験と勘がものを言う。伊藤さんがこの畑でナス栽培をはじめて12年。経験を積んできた自信がうかがえた。
さんさんと降り注ぐ日光を浴びて育つなすと、石鳥谷の自然の中で、健やかに育っていく子供たちの姿を想像しながら、伊藤さんのナス畑をあとにした。

アスパラ生産者
【花巻市中根子】農事組合法人 中根子さん
「農事組合法人 中根子」は花巻市の中根子地区の人たちが中心となり組織された。
今年は5月と思えぬ暑い日が続いている。暑いとアスパラはどんどん伸びていき、出荷できないほど大きなサイズになってしまう。それを防ぐため、涼しい時間帯である早朝5時から収穫を行っている。
この畑は水はけが良い。野菜栽培では、水はけが良いからと言って気を抜くのは禁物だ。水はけが良いため日照りの日が続くと土が乾燥し、アスパラがうまく育たなくなってしまう。
このアスパラ畑は、野菜の収穫場だけにとどまらず地域の憩いの場としても活用されている。アスパラ収穫体験を行う「中根子ふれあい祭り」は今年で早や3年目を迎える。地元の子供たちが、大きなアスパラを探して畑の中を探し回る。野菜の収穫体験を通して地域の人たちの交流の場所となっている。新しいことへ積極的に取り組みながら、瑞々しく、質の良いアスパラを、十分な収穫量を確保しながら安定して出荷していく。

雪下にんじん生産者
【花巻市中根子】平賀恒樹さん
今年のニンジンは例年に比べ小さい。大きく育ちにくかった原因は夏にある。
ニンジンの種まきは8月だ。今年の8月は雨が降ったり日照りだったりと天候が安定せず、種まきが遅れた。そのためニンジンが大きくなりにくかったのだ。
「いつも実験作みたいなことやってる。」と平賀さんは言う。今回は2種類の種をまき、生育の違いを比べた。
平賀さんはたくさんの肥料や薬剤を入れる農法に魅力を感じなくなっていった。
「やっぱ食べて新鮮なうちに味わうのが野菜はいい。そのためのカフェでもあるんで。」
なるだけ自然に近い形の方法で、新鮮でおいしい野菜を作る。平賀さんのこだわりは、直にお客さんと接しているからこそだ。

しいたけ生産者
【花巻市葛】阿部貴広さん
しいたけの大きさは軸の太さを見る。軸が細いのは大きくならない。収穫の際は軸を見て、採るかどうかを判断する。
またしいたけの傘の裏が開くと、しいたけの香りが失われる。それを防ぐため、阿部さんは今年から新しい品種を試している。比較的大ぶりのきのこが採れる品種だが、そのかわり採れるしいたけの数が少ない。どのように生育していくか試行錯誤の最中だ。
取材が終わり、別れ際に阿部さんが1個のしいたけを見せてくれた。傘の表面に美しい鱗片がちりばめれている。
点々があるほうがしいたけの美しさがある、と阿部さんは言う。
できるだけ収量を減らすことなく品質を高めていく。阿部さんは今も工夫を続けている。

白菜生産者
【花巻市葛】淵澤秀峰さん
北上川の近くに広がる約12アールの白菜畑。淵澤さんは白菜に限らず、農業の知識が豊富で、色々なことを教えてくれる。
台風の影響から例年より少ない収穫量となったが、畑の大部分は立派に成長した白菜がきれいに整列している。淵澤さんの白菜は味もさることながら見た目も美しく、お客様に好評だ。

ピーマン生産者
【花巻市石鳥谷町】中村和哉さん
中村和哉さんのピーマンを使って、丸ごとピーマンのお浸し、ピーマンとじゃこの焼浸し 山椒風味、ピーマンの肉味噌バンバンジー、シャキシャキピーマンの塩炒め、ピーマン味噌にしました。
茄子生産者
【花巻市石鳥谷町】伊藤邦彦さん
伊藤さんのナスは皮が薄いので、調理しやすく食べやすい。柔らかく実がしっかりしているので、色々な料理に応用できるという特徴がある。
ナスの木は、ほっておくと上へ上へ伸びようと生長していく。木に勢いがありすぎると、実の方に栄養がいかず育たない。木と実のバランスを考えて、木の勢いをコントロールするのが剪定作業だ。これには今まで培った経験と勘がものを言う。
伊藤さんがこの畑でナス栽培をはじめて12年。経験を積んできた自信がうかがえた。
ナスづくりは、奥さんとふたりで作業を分担している。苗植えや受粉処理、出荷作業など奥さんにやってもらい、剪定作業などまだ経験が必要な分野は伊藤さんの担当だ。
ナスは曲がっているより、まっすぐなものの方がおいしい。きれいにまっすぐ育ったナスをお土産にいただき、ナス畑を後にした。

アスパラ生産者
【花巻市中根子】農事組合法人 中根子
雲一つない初夏のアスパラ畑。若草色に成長したアスパラを眺めながら、アスパラ栽培の担い手である「農事組合法人 中根子」の藤原さんにお話を聞いた。
アスパラ畑は約45アールの広さを誇る。2つの品種を育てており、ひとつがウェルカムで約28アール、もう一つはバイトルで約17アールの広さの畑で栽培している。
アスパラに限らず、野菜はすぐ収穫して売上をあげることができるわけではない。予め収穫量の減少を予測し、補うための手段を用意する。藤原さんたちはとても計画的に動いている。
この畑の特徴は水はけが良いことがあげられる。そのため日照りの日が続くと土が乾燥し、アスパラがうまく育たない。それを防ぐため、畑の脇を通る用水路から水を畑へ引き入れる。一時的に畑を水浸しにし、土の乾燥を防いでいる。
またこのアスパラ畑は、野菜の収穫場だけにとどまらない。アスパラ収穫体験を行う「中根子ふれあい祭り」を開催している。このお祭りは今年で3年目を迎える。
新しいことへ積極的に取り組みながら、瑞々しく、質の良いアスパラを、十分な収穫量を確保しながら安定して出荷していく。「農事組合法人 中根子」の挑戦はこれからも続いていく。

花巻市農村青年クラブ連絡協議会とは、岩手県の若手の農業者が運営する団体です。
クラブ員の圃場巡回や県内外の先進的な農業団体・施設などでの研修を通じて農業のスキルアップに繋げています。
また、各地域振興へも寄与するため、催し物などで農産物の販売などを行い地域住民との交流を深めています。

近年は、猛暑や豪雨・干ばつ、資材高騰などによって農業を続けるのが難しい状況にあります。
そんな逆風の中、美味しい農作物を作って届けたいという思いで農業に挑戦している人達の集まりが花巻市農村青年クラブです。
私たちクラブ員が丹精込めて作っている農作物を、朝ごはんの一品として美味しく料理してもらえるのが嬉しく思います。
是非召し上がっていただいて、食を通してさらに花巻の魅力を感じていただけると幸いです。
会長 菅原毅