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食材年間カレンダー

生産者紹介

白菜生産者

【花巻市葛】淵澤秀峰さん

花巻市農村青年クラブ

北上川の近くに広がる約12アールの白菜畑。淵澤さんは白菜に限らず、農業の知識が豊富で、色々なことを教えてくれる。
台風の影響から例年より少ない収穫量となったが、畑の大部分は立派に成長した白菜がきれいに整列している。淵澤さんの白菜は味もさることながら見た目も美しく、お客様に好評だ。

淵澤秀峰さん

ピーマン生産者

【花巻市石鳥谷町】中村和哉さん

花巻市農村青年クラブ

中村和哉さんのピーマンを使って、丸ごとピーマンのお浸し、ピーマンとじゃこの焼浸し 山椒風味、ピーマンの肉味噌バンバンジー、シャキシャキピーマンの塩炒め、ピーマン味噌にしました。

茄子生産者

【花巻市石鳥谷町】伊藤邦彦さん

花巻市農村青年クラブ

 伊藤さんのナスは皮が薄いので、調理しやすく食べやすい。柔らかく実がしっかりしているので、色々な料理に応用できるという特徴がある。
 ナスの木は、ほっておくと上へ上へ伸びようと生長していく。木に勢いがありすぎると、実の方に栄養がいかず育たない。木と実のバランスを考えて、木の勢いをコントロールするのが剪定作業だ。これには今まで培った経験と勘がものを言う。
 伊藤さんがこの畑でナス栽培をはじめて12年。経験を積んできた自信がうかがえた。
ナスづくりは、奥さんとふたりで作業を分担している。苗植えや受粉処理、出荷作業など奥さんにやってもらい、剪定作業などまだ経験が必要な分野は伊藤さんの担当だ。
  ナスは曲がっているより、まっすぐなものの方がおいしい。きれいにまっすぐ育ったナスをお土産にいただき、ナス畑を後にした。

アスパラ生産者

【花巻市中根子】農事組合法人 中根子

花巻市農村青年クラブ

 雲一つない初夏のアスパラ畑。若草色に成長したアスパラを眺めながら、アスパラ栽培の担い手である「農事組合法人 中根子」の藤原さんにお話を聞いた。
 アスパラ畑は約45アールの広さを誇る。2つの品種を育てており、ひとつがウェルカムで約28アール、もう一つはバイトルで約17アールの広さの畑で栽培している。
アスパラに限らず、野菜はすぐ収穫して売上をあげることができるわけではない。予め収穫量の減少を予測し、補うための手段を用意する。藤原さんたちはとても計画的に動いている。
 この畑の特徴は水はけが良いことがあげられる。そのため日照りの日が続くと土が乾燥し、アスパラがうまく育たない。それを防ぐため、畑の脇を通る用水路から水を畑へ引き入れる。一時的に畑を水浸しにし、土の乾燥を防いでいる。
またこのアスパラ畑は、野菜の収穫場だけにとどまらない。アスパラ収穫体験を行う「中根子ふれあい祭り」を開催している。このお祭りは今年で3年目を迎える。
 新しいことへ積極的に取り組みながら、瑞々しく、質の良いアスパラを、十分な収穫量を確保しながら安定して出荷していく。「農事組合法人 中根子」の挑戦はこれからも続いていく。

レタス生産者

【花巻市石鳥谷町】高橋雄吾さん

花巻市農村青年クラブ

 畝は16あり、1つの畝の中に3列になるようレタスが均等に並べている。うまく成長させるためにはこの形が最適だ。
 取材したときは4月といえど朝晩は寒さの残る季節。そのため畑一面にカバーをかけ、レタスを温めている。冷えすぎず暑すぎず、温度を管理することでレタスの成長を助ける。
 水はいらず雨だけで十分育ち、風通しが良い土地のためか、虫があまりいないので薬剤散布も最小限で済んでいる。
 しかし良いことばかりではない。この畑は、そばにある川が氾濫しやすく畑が浸水する恐れが強いので、雨の多い時期に使うことができない。結果としてレタス専用の畑になっているが、ただ遊ばせるわけではなく、近くの畜産農家から仕入れた堆肥を使い土の状態を良好に保っている。
 就農してまだ3年、両親や農協など様々な人からアドバイスを受け、勉強し続けている。
「レタスは近所におすそわけしても喜ばれます。」
レタスは、生でも、炒めても、茹でても食べれる。自分のレタスが、周囲の人たちを喜ばせていることがうれしい。

みそくるみ生産者

【花巻市上根子】小原努さん

花巻市農村青年クラブ

県道12号線から上根子の住宅地へ入ると、赤い外壁がお洒落な真新しい工房が佇んでいた。工房に入る前からワクワクしてくる。『3月中ごろから稼動したばかり』と嬉しそうに話してくれた。
努さんに就農したきっかけを尋ねた。もともと仙台で庭師をしていたが父親が脱サラ、水耕栽培で紫蘇農家を始めた事に興味を惹かれ、地元に帰って農家を始めたそうだ。攪拌機からはくるみみその甘い香りが工房内に立ち込める。攪拌機から移したばかりのくるみみそは湯気が立ちいかにも美味しそうだとみんなが思った。
「ファンを増やしたい」そう話す努さんはしそ巻きの他にドレッシングを作っている。4Hクラブの仲間から野菜を使ったドレッシングを作って欲しいと要望を受け、様々な野菜のドレッシングを作り商品のバリエーションを増やしている。地元の食材を使い地元の方に食べて頂きたいと地産地消を強く話していた。

春キャベツ生産者

【北上市成田】齊藤靖子さん

齊藤さんが春キャベツを栽培し始めたのは約10年前。もともとはイチゴを手掛けていたが、イチゴは人手がかかるため収量を減らし、それに代わる作物として春キャベツに目をつけた。肥料は有機肥料を使い農薬を減らす工夫を施している。
「完全堆肥と、うちお米屋さんだから稲、稲のわら裁断したのをいれたり、微生物いれてる。」
 どのような肥料をどのタイミングでどれくらい使うかを決める肥料設計は重要だ。以前はおじいさんがやっていたが、おじいさんが病気になったことから自分で考え始めるようになった。
「肥料設計しはじめたのはね、10年くらい前から。最初はじいちゃんが入れてたんだけど、自分で調べるうちにダブりで入ってたものがあったり、ちょっとずつ自分で研究して。」 

 そして齊藤さんは生産のみならず、販売でも工夫を忘れない。産直の販売所で買い物客がキャベツを買いやすいよう、キャベツの形にぴったり合うサイズの買い物袋をつけて販売したのだ。そうしたところ、うれしいことが起った。
「すぐ冷蔵庫に入れれるように、ジャストサイズの買い物袋に入れて売り出したらば、お客さんが袋のキャベツないですかっていうことになって。そしたらば、袋のキャベツから斎藤さんのキャベツって覚えてもらって。」
 固定客がつくことで春キャベツづくりは軌道に乗った。イチゴに代わる作物として春キャベツを見事に育て上げた。

寒ざらしキャベツ生産者

【花巻市上根子】平賀恒樹さん

花巻市農村青年クラブ

平賀さんへの取材は今回で4度目だ。はなまき朝ごはんプロジェクトの活動初期からお世話になっている。野菜づくりで恐いのが連作障害だ。連作障害は、同じ場所で同じ野菜を続けて作ることで起きる。野菜の生育状況が悪化し収穫量に影響が出てしまう。これを防ぐため、平賀さんは複数の畑をうまく回しながら対応している。4か所の農地を異なる作物で回しながら上手く栽培している。
 青々と成長したキャベツの中に、わずかに赤い色のキャベツが見える。これは、今年は雪が少ないためにキャベツが凍って痛んだ痕だという。枯れてしまったキャベツも多く、今年は去年より収量は減ることになる。 しかし気温が下がっているので味に問題はない。
 平賀さんは野菜づくりの傍ら、2016年にファームプラスカフェをオープンさせた。平賀さんが調理や接客もしながら、自分の畑から採れた野菜で料理を作り、ゆったりしたカフェでお客様に味わってもらう。野菜作りとカフェ運営。2本の収入の柱を得て、平賀さんはさらに新たなチャレンジを行う。ファームプラスカフェのすぐ近くに、農産物の加工品をつくるための工房をオープンさせるのだ。平賀さんが農家仲間といっしょに活動している「どんまいプロジェクト」。この活動は地元野菜で作ったドレッシングなど、農産物を使った加工品を製造、販売している。今までは製造場所を借りている状態だったが、ついに自分たち専用の工房をつくることができた。
「そっち(工房)もやってカフェもやって野菜もやって。(収入の柱を)三本柱で行こうかなっていう。」

しいたけ生産者

【花巻市田力】大菅智和

花巻市農村青年クラブ

 肌寒い中、大菅さんは自宅の外で待ってくれていた。
「ハウスは家の裏です。」
 裏にまわると、見たこともない大きなハウスが2棟と、それより小さなハウスが1棟建っている。大きな2棟はしいたけの栽培用だ。しいたけに最適な環境を整えるため、大菅さんは特注でこのハウスを建てた。このハウスは精密にコントロールされた、しいたけの巨大工場だ。
 しいたけは菌種によって一年中とれるものもあるが、大菅さんは冬の期間に集中して収穫できるものにしている。しいたけは夏よりも冬に高く売れる作物だ。冬は鍋物への需要などがあるためである。夏場も冷房代など経費はかかる。それなら、高く売れる時期に集中して、質の良いしいたけをつくろうと考えた。
 大菅さんの実家は農家。おじいさんとおばあさんがやっていたのを引き継いだ。きゅうり等を栽培していたが冬場の収入を確保するため、しいたけ栽培に目をつけた。
「しいたけは俺が始めたんですよ。冬場やっぱり暇だっていうのがわかってたんで。」
 野菜には人それぞれ相性がある。今まで取材した農家の多くの方が口にした言葉だ。大菅さんは、しいたけとの相性がぴったり合ったのだろう。
 帰り際、大菅さんの自宅から奥様とお子様たちが見送りに出てきてくれた。
「娘ふたりの息子ひとりです。7歳5歳3歳です。」
 かわいらしい子供たちに見送られ、大菅さんのもとを後にした。

かぼちゃ生産者

【花巻市二枚橋】川村姫子さん

最初に案内されたのは、かぼちゃ畑ではなく5棟のハウス。かぼちゃの収穫は終わり、畑でかぼちゃの姿を見ることはできない。そこで訪れた私たちのために、このハウスに持ってきてくれていたのだ。
驚いたのはかぼちゃの種類の豊富さ。一定の収量のかぼちゃを育てるには広い土地が必要だ。
「かぼちゃって長―く伸びるので、間隔が長くないと絡まって、だめなんですよ。土地あれば植えっぱなし。」
川村家は専業農家で、広い畑をもっている。かぼちゃを栽培するのにぴったりの条件がそろっていたわけだ。
姫子さんが川村家へ嫁に来て27年になる。川村家は現在、96歳のおばあさんを含め5世代9人家族。姫子さんもだんなさんも農業大学卒、その子供達も農業高校をでている農業一家である。
姫子さんはとても明るくエネルギッシュ。川村家の人たちも長命でアグレッシブだ。
「うちら農家って永遠に仕事があるんですよ。(96歳のおばあちゃんも)草取りしますよ。うちらはね、ねっこの近くとか、みんなが食べないところを食べる。栄養あるところ。ちゃんと洗ってゆでて、根っこの中心のところ。みんなはカットしてすてて、大根の葉っぱも食べるからね。活きのいいうちに炒めたり。食にこだわってるのが農家だと思う。」

花巻市農村青年クラブとは

花巻市農村青年クラブ連絡協議会とは、岩手県の若手の農業者が運営する団体です。
クラブ員の圃場巡回や県内外の先進的な農業団体・施設などでの研修を通じて農業のスキルアップに繋げています。
また、各地域振興へも寄与するため、催し物などで農産物の販売などを行い地域住民との交流を深めています。

花巻市農村青年クラブ

花巻市農村青年クラブ 会長 高橋雄吾

農家は天候や価格に左右され、さらには労働力不足や資材高騰などで不安定な職業でもあります。

提供している農作物は、そのような環境でもクラブ員が熱意を持って丹精込めて作った物ばかりです。
クラブ員の想い、そしてその農作物から美味しい朝ごはんが出来上がっています。

花巻を訪れていただいた際には、花巻の生産者が作った花巻の野菜で花巻の魅力を感じていただけると幸いです。

会長 高橋雄吾