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食材年間カレンダー

生産者紹介

白菜生産者

【花巻市葛】淵澤秀峰さん

花巻市農村青年クラブ

堂々と大きく実った白菜を眺めながら渕澤さんが話してくれた。
「今年は白菜、当たり年ですよ。」
今年は台風などの被害がなく、暖かく、雨も適度で、白菜が成熟するのに良好な環境だった。
「建設屋だけど内勤。青空の下で稼ぎてぇと。」
実家が農家でないものが、就農するには土地や耕作機械など莫大な初期投資がかかる。迷っていたところ、手を差し伸べてくれる人がいた。その人は渕澤さんの農家の師匠にあたる。
 農作業は渕澤さんと妹さん、ご両親の4人家族を主として、時期によりパートを雇い入れている。
 とれたての白菜をお土産にいただいた。帰り際に白菜畑を見ながら、これから畑を拡大していくのかを聞いた。
「拡大ですけど急には拡大できないんで。仲間の確保だろうなぁ。仲間の確保は急務です。」

長ネギ生産者

【花巻市横志田】高橋清孝さん

花巻市農村青年クラブ

長ネギの生育から収穫までが高橋さんの主な仕事だ。農業を見ながら育った。
「これはお子さんが描いたものですか?」私が小屋の壁に貼ってある絵を指して尋ねると「そおっすね。」と少し笑いながら高橋さんが話してくれた。高橋さんは3児の父でもある。生まれは花巻市の隣にある遠野市で、実家も農家だ。
実家の農家は兄が継ぎ、自分は就職を機にサラリーマンとして花巻で働いた。今の奥様と出会い、高橋家へ婿として入った。
高橋家はすでに離農していたが、遠野の実家が農家だったことや、農業資材など使えるものが残っていたこともあり、農家への道を志す。
農作業で忙しい中でも、時間を作り、長男が通う中学校では野球のコーチを務めている。高橋さんは、地域の子供たちのために自分の時間を惜しまない。

ミニトマト生産者

【花巻市葛】阿部貴広さん

花巻市農村青年クラブ

曇り空と雨の中、静かな農園地帯を進む。すこし狭い農道の先に4つのビニールハウスが見える。ここが今回の取材先、阿部貴広さんのミニトマト栽培用のハウスだ。
阿部さんは埼玉から花巻へやって来た。奥様の実家が花巻で農家をしており、婿入りを機に農業の道へ入った。就農研修や講習会へ積極的に参加し、貪欲に学んでいった。
「自分が大事にしたのは講習内容よりも、参加している人たちとの会話や情報交換でした。いろいろ教えてもらえるので今も講習会には出るようにしています。」
今後もハウスを増やす予定はあるのだろうか?阿部さんは安易な拡大経営には反対する。
「ハウス1つ増やすのにとてもお金がかかる。今の規模が自分一人でできる限界ですね。」
阿部さんのハウスではミニトマトの収穫体験も行っている。次に来るときは、もっとゆったり時間をとって穏やか農園の中で新鮮なミニトマトをいただきに伺おう。

なす生産者

【花巻市石鳥谷町】伊藤邦彦さん

花巻市農村青年クラブ

宮沢賢治が教鞭をとっていた花巻農業高校の近くにあるナス畑。大柄な体躯に柔和な笑顔の男性が迎えてくれた。ナス農家の伊藤邦彦さんである。
花巻の農家に生まれた伊藤さんは大学を卒業後、東京で会社勤めをしていた。都会での食べ物が岩手のものに比べ美味しくないと感じていた伊藤さんは、食べ物を自分で作りたいと考え、岩手へ戻ることを決意。
 水やりは機械がやってくれるが、大変なのは収穫の作業だ。例年だと朝2時30分から3時くらいに起き出荷作業、朝食を食べ、10時過ぎから昼頃まで仕事をし、昼食を食べ、13時30頃から夕方まで手入れや収穫を繰り返す。夜9時には床に就く。
 農業で忙しい毎日だが、伊藤さんは2児の父でもあり、子供たちとの時間も大切にしている。畑を遊び場にしたり、近くの森に一緒に行ったり、伊藤家の子供達は自然の中ですくすく育っている。  今後は畑をどうしていきたいのか?「大きく広くしていく人もいるけど、自分は今の稼ぎでやっていけたらいいです。」そう伊藤さんは考えている。

ピーマン生産者

【花巻市石鳥谷町】晴山貴宏さん

花巻市農村青年クラブ

就農して4年たちます。はじめは実家の農業を手伝っていましたが、それだけでやっていけるか疑問に思い、実家とは別に個人事業のかたちで、別の野菜を栽培しようと決めました。
 ピーマン栽培には温度管理が大切で、ピーマンを植えている列沿いに支柱を立て、それを囲うようにトンネルをつくります。そうすることで、夜の温度低下を防ぎ成長を促すことができます。
 もう一つ大切なのは水と液肥です。自動で水と液肥を撒けるように、自動灌水機を使っています。
 以前からピーマンを出荷させてもらっています。評判が良いのは聞いていますが、実際に出されている料理を食べたことが無いので今年は食べてみたいです(笑)
 ピーマンの他に農家の仲間と一緒に、にんにくを作っています。これからは、今やっているピーマンなどの現状を維持しながら、新しいもの生産物としてにんにくの収量を増やしていく予定です。

レタス生産者

【花巻市石鳥谷町】高橋雄吾さん

花巻市農村青年クラブ

 実家が農家で、祖父母も両親も農家をやっています。学校を出て、岩手県内で会社勤めをしていましたが、祖父が高齢となり農作業が難しくなりました。ちょうどその頃、私は転職を考えている時期だったので、躊躇はありましたが、実家の農家に戻ることを決めました。
 レタスは暑いときに採ると苦くなるので、そこには気を使い暑い時期は朝3時から収穫します。多品目の野菜を育てており苦労もありますが、家族で協力して行っております。
 他の出荷先と違い、朝ごはんプロジェクトは自分の野菜がどこに出荷されているか、どんな人が食べているのか分かります。顔が見えるので、野菜をつくるモチベーションになります。
 これからは規模を広げるのではなく、より良い野菜作りの為に栽培する野菜をシフトチェンジしていくつもりです。同じ農家の仲間と勉強しながら、新しい野菜づくりを学んでいきたいです。

アスパラガス生産者

【花巻市中根子】農業生産法人 中根子さん

メンバーは、役員が8名おり、手伝ってくれる人をいれると20名くらいになります。女性は6名おります。女性たちに収穫を担当してもらっています。収穫の時間は朝早く5時30分頃に行っています。
寒さや風、そして土中に石があると、アスパラは曲がりやすいので、そうならないように気を付けています。また堆肥は市内の養豚団地から買いつけ、完熟のものを使っています。
 中根子のアスパラは、みずみずしく美味しい、と言ってもらったり、お中元に使いたいと言う人がいたりと、うれしい言葉をかけてもらっています。
今後は、いままでの規模を維持しながら、複合的に作物を育て、安定した経営を行おうと考えています。また、今年も昨年に続いて「中根子ふれあい祭り」を行う予定です。継続して、地域のふれあいの場をつくっていきたいです。

しいたけ生産者

【花巻市葛】阿部貴広さん

花巻市農村青年クラブ

専用のハウス2棟を使い、つくっています。今は朝夕に2回、収穫しています。しいたけ栽培は、農薬を使えないので、虫にやられないよう細かく見ています。それと、しいたけは、かさの裏側が開く規格外になり出荷できなくなります。知り合いや友達に、しいたけを食べたこと等、声をかけられることが増えました。収穫体験もやっていまして、外との接点が増え、自分のリフレッシュにもなっています。
しいたけをメインに今後もやっていくつもりです。ベストの環境を維持できるようにしたいと思います。

雪下にんじん生産者

【花巻市似内】照井健二さん

花巻市農村青年クラブ

去年、雨が多かったので収穫に失敗してしまいました。今年は、同じ失敗をしないよう、雨が多かったお盆ころを避け、8月末ころに作り始めました。土の中に石など固いものがあったり、虫やネズミに食われると、掘り起こしたときに、にんじんの形が二つにわかれていたりして出荷できません。また、連作障害を防ぐために、毎年ローテーションを組んで、去年と同じ畑で同じ作物をつくらないようにしています。
にんじんづくりを始めて今年で3年目。まだまだ分からないことばかりです。もっと勉強して収穫量を増やしていきたいです。また、朝ごはんプロジェクトで、アンケートだけではなく、実際に野菜を食べた人たちと、直接交流したいので、農業体験の受け入れをもっと頑張りたいです。

キャベツ生産者

【花巻市上根子】平賀恒樹さん

花巻市農村青年クラブ

私の畑では、全部で3,000個くらいキャベツをつくっています。キャベツは虫にやられると終わりなので、虫の対策に気を付けています。細かい管理がいらないのがキャベツの良いところです。寒い中で育ったキャベツは甘みが増します。雪下キャベツとして、低温にすることで、もっと甘くておいしいキャベツを届けられると思います。野菜にかかわる喜び、大変さも含めて、もっとたくさんの人に知ってもらいたいと思います。

花巻市農村青年クラブとは

花巻市農村青年クラブ連絡協議会とは、岩手県の若手の農業者が運営する団体です。
クラブ員の圃場巡回や県内外の先進的な農業団体・施設などでの研修を通じて農業のスキルアップに繋げています。
また、各地域振興へも寄与するため、催し物などで農産物の販売などを行い地域住民との交流を深めています。

花巻市農村青年クラブ

花巻市農村青年クラブ 会長 高橋雄吾

農家は天候や価格に左右され、さらには労働力不足や資材高騰などで不安定な職業でもあります。

提供している農作物は、そのような環境でもクラブ員が熱意を持って丹精込めて作った物ばかりです。
クラブ員の想い、そしてその農作物から美味しい朝ごはんが出来上がっています。

花巻を訪れていただいた際には、花巻の生産者が作った花巻の野菜で花巻の魅力を感じていただけると幸いです。

会長 高橋雄吾